■ スキンケア・・・ヒューミクル®HCの抗光老化作用

紫外線の肌への影響

紫外線を浴びることによって起きるしみ、しわ、たるみなどの肌老化のことを光老化と呼びます。これは加齢や乾燥などによる肌老化とは区別されます。

紫外線が皮膚に照射されると、活性酸素(ROS)の発生を始め、皮膚の細胞内で様々な反応が起こります。皮膚の弾力はコラーゲンやエラスチンというタンパク質により保たれており、健康な皮膚ではこれらの形成と破壊のバランスが守られ、肌にハリが生じています。

しかし、紫外線を浴びるとMMP-1というコラーゲンを破壊する酵素が増加し、コラーゲンの形成と破壊のバランスが崩れてしまいます。MMP-1がコラーゲンを壊し続けることで、皮膚のコラーゲンの量が減少し、しわやたるみといった光老化が進行してしまうのです。

ヒューミクル®HCで検証したこと

皮膚が紫外線を浴びてしまった場合、このMMP-1の産生量を減らす、もしくは非活性化することができれば、コラーゲンの破壊を食い止めることが可能になり、光老化の進行を止めることができます。また、コラーゲンは新しく作られるため、光老化によるしわ・たるみなどが改善することが期待されます。

ヒューミクル®HCフルボ酸パウダーに、MMP-1産生量を低下させる作用があるかを当研究では検証しました。また、通常紫外線を浴びることにより皮膚細胞はダメージを受け生存率が低下します。この細胞生存率にも、ヒューミクル®HCがどのような影響を与えるか検証しました。

実験に使用した細胞モデル

ヒトの皮膚の構造に近いと言われる「三次元皮膚モデル」に紫外線（UVB）を照射し、MMP-1タンパク質の発生量を測定しました。

ヒューミクル®HC添加によるMMP-1の産生と細胞生存率

三次元皮膚モデルに紫外線UVBを照射しただけの時と比べて、ヒューミクル®HCを0.01~0.1%添加することにより、MMP-1産生量は約30%低下しました。

また、何も添加しない場合、UVBを照射することによって細胞生存率は３２%低下してしまいましたが、ヒューミクル®HCを0.01~0.1%添加することによって、細胞生存率は未照射時の時と比べ減少しませんでした。

本研究のまとめ

これらのことから、ヒューミクル®HCには、UV照射によるMMP-1産生抑制効果と、高い細胞保護効果があることが示されました。

ヒューミクル®HCは強い抗酸化作用を有していることが特徴です。細胞の紫外線暴露により生じた活性酸素(ROS)をヒューミクル®が消去し、結果、細胞障害や炎症によって生じるMMP-1の誘導を防いだことがメカニズムとして考えられます。

■ スカルプケア・・・ヒューミクル®HCの育毛・発毛作用

毛髪が育つために必要な「毛乳頭細胞」とは

毛髪の成長は、頭皮の中にある「毛母細胞」の増殖・分化によって起こり、これは「毛乳頭細胞」により調節されていることが知られています。

毛乳頭細胞の集合体である毛乳頭は、毛髪の成長期に大きく成長することから、毛乳頭細胞の増殖が太くしっかりした毛髪を形成する重要な役割を果たしていると考えられています。

ヒューミクル®HCで検証したこと

毛乳頭細胞を増やすことが、毛母細胞の増殖・分化に繋がると考え、ヒューミクル®HCの添加によるヒト毛乳頭細胞の増力率を検証しました。

実験に使用した細胞モデル

ヒト毛乳頭細胞（タカラバイオ社）にヒューミクル®、他社フルボ酸、育毛医薬品 (フィナステリド) を添加・培養し、細胞増殖率を検証しました。

ヒューミクル®HC添加による毛乳頭細胞増殖率

試薬無添加の毛乳頭細胞と比べ、ヒューミクル®HCの添加により、116%の毛乳頭細胞増殖率が認められました。これは、医薬品であるフィナステリドを上回る増殖率でした。他のフルボ酸には、毛乳頭細胞の増殖が全く認められないフルボ酸もありました。

本研究のまとめ

ヒューミクル®HCには、ヒト毛乳頭細胞の増殖を活性化させる効果があることが示されました。これにより、育毛・発毛の促進作用や、毛髪サイクルの正常化が期待できます。

ヒューミクル®HCの持つ構造や性質を加味すると、単一の作用機序ではなく複数のアプローチにより、発毛・育毛を促進することが示唆されます。また、フルボ酸はどれも同じ基原から採取されておらず、同一の分子構造を持っていないことから、全てのフルボ酸に育毛・発毛効果が期待できるわけではないことも本研究にて示唆されました。